鳴ちゅるうどんとは? 徳島・鳴門の細くてやわらかい不揃いの麺、塩田の町に伝わるうどんと食べられる店
公開 文: Katsunori

この記事で紹介する店
鳴ちゅるうどん(なるちゅるうどん)は、徳島県鳴門市で食べられているうどんです。細くてやわらかく、長さも太さも不揃いの麺が特徴で、「鳴門うどん」とも呼ばれます。
この記事では、鳴門市うずしお観光協会、鳴門市の公式観光サイト、鳴門商工会議所の中にある鳴門うどん研究会、徳島県の観光サイトの資料をもとに、鳴ちゅるうどんの特徴と言い伝え、鳴門の店を紹介します。
鳴ちゅるうどんの特徴
細くて、やわらかくて、不揃い
鳴門うどん研究会は、鳴ちゅるうどんの特徴を「何といっても不揃いの麺」と説明しています。短くやわらかいので、小さな子どもも「ちゅるちゅる」と食べられる、と書いています。鳴門市うずしお観光協会も、「麺は細めで柔らかく不揃い」と紹介しています。
隣の香川県の讃岐うどんは、コシの強い麺で知られています。研究会は、鳴ちゅるうどんを讃岐うどんとは「真逆とも言える」うどんだと書いています。讃岐うどんの食べ方はかけ・ぶっかけ・釜揚げ・釜玉のちがいの記事で紹介しています。
黄金色のしょうゆだしに、ねぎと刻み揚げ
観光協会は、だしを「黄金色であっさりした醤油味」と紹介しています。研究会によると、だしには煮干しを使います。
具はねぎと刻んだ油揚げが基本です。観光協会によると、わかめやちくわを入れる店もあります。観光協会は、はじめて食べてもどこか懐かしい、家で手作りしたような親しみのあるうどんだと書いています。
塩田の町に伝わるうどん
塩田で働く人の食事だったという言い伝え
鳴門市は、藩政時代から昭和後期まで、広い塩田の地帯でした。観光協会は、塩田で重労働をこなす人たちに、やわらかく食べやすい食事として出されたのが始まりといわれている、と紹介しています。鳴門市の公式観光サイトも、塩田で働く人たちが仕事の合間に手早く済ませる食事として好んで食べていたといわれる、と書いています。
どの資料も「といわれている」という言い伝えの形で紹介しています。
発祥の地とされる高島
観光協会のまち歩きコース「鳴ちゅるうどんと福永家住宅」は、鳴門町の高島を「鳴ちゅるうどんの発祥の地と言われ、塩田で栄えた」地区として案内しています。高島の福永家は、江戸時代の寛文年間に塩田を開いて製塩業を営んだ家で、福永家住宅の製塩に関わる建物と入浜塩田は国の重要文化財に指定されています。ふだんは住宅の敷地には入れず、外観だけ見学できます。鳴門市が行う一般公開の日には、敷地の中を見学できます。
「鳴ちゅる」という名前
観光協会によると、「鳴ちゅる」という名前は、徳島県の写真家の中野晃治さんが付けました。研究会は、2000 年代に中野さんが「鳴ちゅる」と命名し、『鳴門のちゅるちゅるうどん探訪記・鳴ちゅる』を出版したと書いています。国立国会図書館の書誌によると、この本は 2006 年に出ています。
鳴門市の公式観光サイトは命名者には触れず、短くやわらかい麺を小さな子どもも「ちゅるちゅる」と食べられることを、名前のいわれとして紹介しています。名前は新しいものですが、この形のうどんは、それより前から鳴門で親しまれてきました。
鳴門うどん研究会の活動
研究会の公式ページによると、鳴門市内には鳴ちゅるうどんを出す店が 15 軒ほどありましたが、店どうしの横のつながりがほとんどなく、連携した PR は行われていませんでした。そこで鳴門商工会議所が中心となって各店に呼びかけ、2012 年 10 月 3 日に「鳴門うどん研究会」が発足しました。
研究会は、県内外のイベントへの出店や、例会・総会を通じて、鳴ちゅるうどんの販売促進に取り組んでいます。研究会が認定した土産品として、国産小麦 100% の生麺「鳴ちゅるうどん(2 人前)」などもあります。研究会のサイトには、町ごとの店の一覧とパンフレットが載っています(2019 年 9 月時点の情報です)。
なお、農林水産省の「うちの郷土料理」の徳島県の項目や、文化庁の「100年フード」には、鳴ちゅるうどんは載っていません。
鳴門で鳴ちゅるうどんを食べられる店
徳島県の観光サイト「阿波ナビ」や鳴門市の公式観光サイトに載っている店から 4 店を紹介します。営業時間や価格は変わることがあるので、出かける前に確認してください。
舩本うどん 本店
発祥の地とされる鳴門町高島にある店です。阿波ナビは「素朴な鳴門手打ちうどん」「麺は細くてもっちり」と紹介しています。鳴門市の公式観光サイトによると、創業当時から受け継ぐだしはあっさりと上品な味で、刻み揚げは地元の豆腐店のものを使っています。大麻町にも店があります。
手打ちうどん 藤井
瀬戸町にある店です。阿波ナビは、かけうどんがおすすめだと紹介しています。
うずしお食堂
撫養町大桑島にある店です。阿波ナビは、わかめうどんがおすすめだと紹介しています。
和処 とみます
撫養町斎田にある、JR 鳴門駅から近い店です。鳴門市の公式観光サイトと研究会の一覧に載っています。
鳴門の一玉を記録する
鳴ちゅるうどんは、店ごとに麺の細さやだしの味が少しずつ違います。一玉 うどんログでは、食べた一杯の写真と感想を記録できます。香川で讃岐うどんを食べたあとに鳴門に足を延ばして、コシの違いを書き留めておくのも楽しい使い方です。同じ徳島のうどんとして、阿波市のたらいうどんも紹介しています。
参考にした資料
- ~鳴門のB級グルメ~鳴ちゅるうどん(鳴門市うずしお観光協会)
- 02 鳴ちゅるうどんと福永家住宅(鳴門市うずしお観光協会)
- 讃岐うどんとは正反対!?鳴門のソウルフード「鳴ちゅるうどん」を食べてみよう!(鳴門市公式観光サイト、2026 年 5 月 18 日)
- 鳴ちゅるうどんとは・当研究会について・店舗紹介(鳴門うどん研究会、鳴門商工会議所)
- 舩本うどん本店・手打ちうどん 藤井・うずしお食堂(徳島県観光情報サイト 阿波ナビ)
- 舩本うどん(舩本うどん)
- 鳴ちゅる : 鳴門のちゅるちゅるうどん探訪記(国立国会図書館サーチ)
- 徳島県の郷土料理(農林水産省 うちの郷土料理)
- 徳島県 地方別100年フード一覧(文化庁)
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一玉 うどんログで、食べたうどんを一玉ずつ記録できます



