水沢うどんとは? 伊香保・水澤寺の門前で食べる、ざるうどんとごまだれ
公開 文: Katsunori

水沢うどん(みずさわうどん)は、群馬県渋川市伊香保町の水沢地区で食べられているうどんです。水澤寺(水澤観世音)の門前に、うどん店が並んでいます。
この記事では、渋川市と渋川伊香保温泉観光協会、群馬県の観光サイト、農林水産省の資料をもとに、水沢うどんの特徴と歴史、門前の店を紹介します。
水沢うどんの特徴
つやのある白い麺
渋川市の観光ページは、水沢うどんを「清らかな水と塩だけで丹念に鍛えられた麺は透明感のある艶と、つるつるとした喉ごしが特徴」と紹介しています。
農林水産省の広報誌「aff」の連載「ニッポン麺探訪」(2016 年 10 月号)も、小麦粉と塩と水沢の水だけで作った麺は「純白でコシが強く」と書いています。同じ記事によると、群馬県は昔から小麦の産地です。
ざるで食べることが多い
農林水産省のデータベース「うちの郷土料理」は、水沢うどんはつやとコシを生かすため、ざるで食べることが多いと説明しています。「ニッポン麺探訪」も、冷たい麺を冷たいつけ汁で食べるのが定番だと紹介しています。

醤油だれとごまだれ
つけ汁が 2 種類あるのも水沢うどんの特徴です。
- 醤油だれ: 昆布とかつお節でだしをとった、しょうゆ味のつけ汁
- ごまだれ: 醤油だれに、すりごまを合わせたつけ汁
渋川市の観光ページは、醤油だれのほかに「薫り高く、まろやかな胡麻だれも人気」と書いています。群馬県の観光情報サイトも、ごまだれを使う店が多いと紹介しています。たれの作り方は店ごとに違います。
水澤寺の門前で始まったうどん
始まりの時期には諸説ある
水沢うどんの始まりは、水澤寺と結びつけて語られています。渋川市の観光ページによると、天正 4 年(1576 年)ごろ、湯治客や水澤観世音の参拝者に、地元産の小麦と水沢の湧き水で打ったうどんを出すようになったのが始まりとされています。
ただし、始まりの時期は資料によって書き方が少しずつ違います。
- 渋川市・渋川伊香保温泉観光協会: 天正 4 年(1576 年)ごろ
- 大澤屋の公式サイト: 1582 年ごろ、参拝客にふるまわれたのが起源とされる
- 群馬県の観光情報サイト「心にググっと観光ぐんま」: 江戸時代、伊香保温泉が湯治場として人気になり、門前で僧侶たちが手打ちうどんでもてなしたのが始まりとされる
どれも「〜とされる」という言い伝えの形で紹介されています。「400 年以上の歴史がある」という点は、多くの資料で共通しています。
製法を伝えた僧の言い伝え
渋川市の観光ページには、水澤寺の創建に力を尽くした高麗からの渡来僧が、うどんの製法を伝えたという言い伝えも紹介されています。こちらも伝承です。
「日本三大うどん」について
渋川市や渋川伊香保温泉観光協会は、水沢うどんを、秋田の稲庭うどん、香川の讃岐うどんと並ぶ「日本三大うどん」の一つとしています。三大うどんの顔ぶれには決まった定義がなく、ほかの地域のうどんを挙げる紹介もあります。稲庭うどんについては稲庭うどんの記事で紹介しています。
水沢うどん街道の店
水澤寺の近くの道沿いには、うどん店が並んでいます。渋川市の観光ページは、店が「水沢うどん街道に軒を連ねる」と書いています。渋川伊香保温泉観光協会のページには、十数軒の店が載っています。農林水産省の記事によると、「水沢うどん商標登録店組合」がブランドを守る活動をしています。
ここでは、観光協会や県の観光サイトに載っている店から、歴史や場所が公式に示されている 4 店を紹介します。営業時間や価格は変わることがあるので、出かける前に確認してください。

田丸屋
公式サイトによると、天正 10 年(1582 年)の創業です。水沢観音の参拝客にうどんを振る舞ったのが始まりと言われている、と紹介しています。
清水屋
群馬県の観光サイトの水沢うどん特集と、渋川伊香保温泉観光協会の店一覧の両方に載っている店です。
大澤屋
公式サイトによると、昭和 45 年(1970 年)に創業しました。はじめは小さな店だったそうで、いまは複数の店舗を構えています。
水澤亭
公式サイトによると、水澤観世音の山門の下にある店です。ごまだれとしょうゆだれで水沢うどんを出しています。
食べ比べを記録する
水沢うどんは、同じ門前でも店によって麺やたれの味が違います。一玉 うどんログでは、食べた一杯の写真と感想を記録できます。ごまだれと醤油だれ、どちらが好みだったかを残しておくのにも使えます。
参考にした資料
- 水沢うどん(渋川市)
- 水沢うどん(渋川伊香保温泉観光協会)
- 日本三大うどんの一つ 400年を誇る「水沢うどんの歴史」(心にググっと観光ぐんま、2025 年 3 月 28 日更新)
- 日本全国の麺文化をご紹介! ニッポン麺探訪 第6回(農林水産省 広報誌 aff、2016 年 10 月号)
- 群馬のうどん(農林水産省 うちの郷土料理)
- 田丸屋の歴史(水沢うどん 田丸屋)
- 大澤屋の歴史(大澤屋)
- 水澤亭(水澤亭)
関連記事
一玉 うどんログで、食べたうどんを一玉ずつ記録できます



