伊勢うどんとは 極太でやわらかい麺と黒いたれ、伊勢参りとの関係と老舗 4 店
公開 文: Katsunori

この記事で紹介する店
伊勢うどんは、三重県伊勢市の郷土料理です。器の底に黒いたれが少しだけ入り、その上に太くてやわらかい麺がのっています。観光三重は、伊勢うどんを「やわうどん」(やわらかいうどん)の代表格と紹介しています。コシの強さでよく知られる讃岐うどんとは、ずいぶん性格の違ううどんです。
この記事では、伊勢市や農林水産省、三重県の観光・旅行情報公式サイト「観光三重」の説明をもとに、伊勢うどんの特徴と老舗を紹介します。
伊勢うどんの特徴
伊勢市の公式サイトは、伊勢うどんを「太くてやわらかい麺に、少量のたまり醤油をベースにしたタレがかかった食べ物」と説明しています。
極太でやわらかい麺
農林水産省の「うちの郷土料理」によると、麺の太さは普通のうどんの 3 倍ほどあります。生麺をゆでるには 1 時間近くかかるため、市販品はゆでた麺として売られているそうです。
伊勢うどん協議会は、登録店が使う麺の条件として、次の 2 点を挙げています。
- 麺の太さが縦横計 6mm 以上
- 製造の過程で 25 分以上ゆでた麺
たまり醤油ベースの黒いたれ
たれの色が濃いのは、たまり醤油を使うためです。
伊勢市の公式サイトは、たまり醤油と鰹だしを使い、店ごとに工夫したたれが作られていると書いています。「うちの郷土料理」は、たまり醤油・みりん・砂糖を使った黒いたれを紹介しています。伊勢うどん協議会も、登録店のたれの条件を「たまりをベースに作られている」こととしています。

伊勢参りとの関係
始まりは農家の食べ方とされる
伊勢市の公式サイトによると、伊勢うどんの歴史は江戸時代にさかのぼります。農民が麦を挽いてうどんを打ち、地元の味噌から取れた「たまり」をかけて食べたのがルーツとされています。
参拝客にすぐ出せる一杯に
「うちの郷土料理」は、江戸時代に伊勢神宮への参宮客が増えると、ゆで続けた麺にたまりをかけてすぐに食べられる店ができてきた、と紹介しています。
観光三重も、伊勢うどんは長旅をしてきた参拝客の胃腸にやさしいエネルギー源として江戸時代に生まれた、「元祖ファーストフード」ともいえるものだと書いています。
「伊勢うどん」の名前は昭和から
「うちの郷土料理」によると、「伊勢うどん」という呼び名は比較的新しいものです。著名な作詞家がラジオで紹介したことをきっかけに、昭和 47 年(1972 年)に伊勢市麺類飲食業組合が統一名を決めたとされています。
今も続く継承の取り組み
伊勢市の公式サイトによると、伊勢うどんは令和 6 年度に文化庁の「100 年フード」で、「伝統の 100 年フード部門〜江戸時代から続く郷土の料理〜」に認定され、有識者特別賞を受けました。
また、伊勢商工会議所と伊勢うどん協議会は、伊勢市内でこだわりをもって伊勢うどんを出す店を「本場のこだわり伊勢うどんの店」として認定し、登録証を発行して PR しています。伝統の継承と魅力の向上を図るための取り組みだと、協議会のサイトで説明されています。「うちの郷土料理」は、学校給食にも伊勢うどんが出ていると紹介しています。
伊勢うどんの老舗
三重県の観光・旅行情報公式サイト「観光三重」の伊勢うどん特集(2025 年 9 月掲載)で紹介されている店から、創業年が示されている伊勢市内の 4 店を選びました。営業時間や定休日は変わることがあるので、訪れる前に確かめてください。
ちとせ(伊勢市)
大正 6 年創業です。観光三重は、「伊勢うどん」という名前が広まるきっかけになった店と紹介しています。たれは、だしを時間をかけてとり、たまり醤油と合わせて煮詰めたあと、さらに数日寝かせて仕上げると書かれています。
伊勢うどんのまめや(伊勢市)
大正 12 年創業です。観光三重では、ちとせと並ぶ老舗とされ、三重県産の小麦を使った自家製麺の店として紹介されています。
山口屋(伊勢市)
昭和の初めごろから伊勢市民に親しまれてきた店と、観光三重が紹介しています。毎日店内で麺を作っているそうです。伊勢志摩観光コンベンション機構の観光サイトでも、自家製麺の麺類専門店として取り上げられています。
伊勢うどん 中むら(伊勢市)
伊勢神宮の外宮に近い店です。観光三重によると、江戸時代からうどん屋があったといわれる場所で、大正 5 年にあとを引き継ぐ形で創業しました。
内宮の近くで食べるなら
伊勢神宮の内宮前にある「おかげ横丁」には、ふくすけという店があります。創業年は示されていないため老舗 4 店には入れていませんが、観光三重と伊勢志摩観光ナビの両方で紹介されています。伊勢志摩観光ナビによると、手打ちの伊勢うどんには三重県産の小麦を使っているそうです。

伊勢うどんの一杯を記録する
伊勢うどんは、たれの甘さや濃さ、麺のやわらかさに店ごとの違いが出ます。一玉 うどんログでは、食べた一杯の写真と、コシ・ダシ・ネギの好みを記録できます。伊勢参りのついでの食べ比べにも使ってみてください。
参考にした資料
- 伊勢うどん(伊勢市、2025 年 11 月 14 日更新)
- 伊勢うどん 三重県(農林水産省 うちの郷土料理)
- 伊勢うどん協議会とは(伊勢うどんの店、伊勢商工会議所)
- 伊勢うどん特集!おすすめの10店舗をご紹介。(観光三重、三重県観光連盟、2025 年 9 月 3 日)
- 伊勢志摩のうどん特集(伊勢志摩観光ナビ、伊勢志摩観光コンベンション機構)
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一玉 うどんログで、食べたうどんを一玉ずつ記録できます



